おたずねの「舎利弗」「舎利子」は、インドの古い言葉「梵語」で、「シャーリプトラ」のことで、仏陀の十大弟子の一人です。マダカ国王舎城の北で生まれ、やがて、仏陀の弟子となり、高弟の一人に教えられ、智慧第一と称せられ、尊敬を集めます。しかし、仏陀より先に入滅されます。
ところで、私たちが一番よく、この「舎利弗」を耳にするのは浄土三部経のうちの『仏説阿弥陀経』ですね。「仏、長老舎利弗に告げたまはく」と始まり、説法が展開されています。
ご質問に「特定の人」とありますが、釈迦在世の時代は、確かに「舎利弗」という特定の人でしょう。しかし、一度、「阿弥陀経」の「舎利弗」をあなたの名前に置き換えてみてください。仏さまの説法が聞こえてきませんか。浄土真宗の「み教えに聞く」というのは、このような世界ではないでしょうか。『阿弥陀経』の「舎利弗」への説法は、実はすべてあなたのための説法であった、と届くことを念じています。
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