あなたは、幼いとき、ご両親に連れられて近くの浄土真宗の寺院に行った記憶を、同い年ぐらいの近所の子どもたちといっしょに「お呼ばれ」されたように覚えていらっしゃるのだと思います。
「報恩講」は、阿弥陀さまを通して私たちに生きる喜びを与えてくださった浄土真宗の開祖親鸞聖人の遺徳をしのび、そのご恩に報いるための大切な年中行事です。
親鸞聖人の没した弘長2年(1262)11月28日にちなみ、毎年11月28日、これを新暦になおした1月16日までの期間(7日間)に、東西本願寺をはじめ全国の寺院・家庭で特別なお講がもたれています。一般には「お講」「お七夜」「ご正忌」「お取越し」とも呼ばれています。
近隣の人々が相集う報恩講は、信仰を温めると同時にお互いの親睦を深めるところに意義があります。読経、聞法(法座)のあと会食をする習わしになっていますので、あなたがおっしゃるご馳走とは、そのときのお斎と呼ばれる精進料理です。果物やお菓子などもいただいた、きっと素敵な思い出なのでしょう。
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