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蓮如上人五百回遠忌を勤める御影堂の壮大なお荘厳
今回は、蓮如上人五百回遠忌法要のお勤まりになる御影堂のお荘厳について紹介いたします。 団体参拝の時と、三月十四目の初日、蓮如上人の御正当(ごしょうとう)(ご往生された御命目のお逮夜とお日中)の五月十三・十四日、法要最終日の十一月十三日の四日では、お荘厳が少し異なります。
法要の時、縁儀の始まる阿弥陀堂はいつもと同じ形式です。お荘厳は、大切な法要の時に用いる雙華(そうか)です。雙華とは、ご本尊前の前卓に花瓶が一対とその間に香炉というお荘威のこと。またお供物は、須弥段上に彩色餅・白雪香・松風の三具がお供えされています。
次に法要がお勤めされる御影堂です。まず最初に気がつくのは、通常と異なる内陣の広さでしょう。これは大内陣と呼ばれており、通常の内陣に通常の北余問と南余間の畳を上げて内陣としているので、通常の内陣の約三倍の広さになります。その大内陣は、宗祖親鸞聖人のご真影が安置された中央内陣、向かって左の南側内陣は蓮如上人の御影を安置した御忌前、また向かって右の北側内陣には中央の側から十字尊号(帰命尽十方無碍光如来)、九字尊号(南無不可思議光如来)が並んで奉懸されています。 したがって、通常の三ノ間が余間となります。また、脇壇は通常通り南脇壇には双幅の歴代連座御影が、北脇壇には前々住上入の御影が奉懸されています。
法要初日などの四目間は、御影堂大内陣中央の前卓は九具足のお荘厳になります。これは香炉(金香炉・土香炉)、花瓶一対(松の巻真。若松真の期間もあります)、燭台三対のもので、過去には親鸞聖人の大遠忌に用いた記録があるお荘厳でした。前述の四日間や第七期を除く法要期間は、七具足で、これは燭台が二対になるものです。またお供物は五具で、彩色餅・白雪香・紅梅香・山吹餅・松風が須弥段上にお供えされています。
(『大乗』平成十年五月号より転載)
茉莉花VOL.32 1998年 夏号より
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