一般に法事といえばこの年回法要(年忌法要)のことをいいます。
亡くなられてから一年後の命日にに営むのが、「一周忌」。次が「三回忌」です。これは二年目の命日に勤めます。一周忌と三回忌は二年続けて勤めることになります。以後、七回忌(六年目)。十三回忌(十二年目)。十七回忌、二十五回忌、三十三回忌、五十回忌とつとめられるのが一般的です。
年回法要は、命日のその日につとめられることが基本です。特にこの安芸地方では、この基本が永年に渡って大事にされていました。
しかし、法要に集う方の都合などを考え、「できるだけ参詣の方の集まりやすい日に」という配慮から、命日に近い休日に勤めることが多くなっています。現代の諸事情では、やむを得ないことでしょう。むしろ故人に縁のあった方々が集まって、仏法に集中できるのであれば、みんなの都合がいい日を選ぶのは、良いことかもしれません。
法事の日程は、よく「命日を過ぎてはいけない」といわれますが、日を遅らせると、粗略なイメージがあるからでしょう。しかし、より多くの方が仏法に遇うチャンスと考えれば、日程は、命日を過ぎても構いません。
故人の毎月の命日に勤める法事を、「月参り」といいます。また、「月忌参り」とも、「逮夜参り」ともいうことがあります。
命日が、ある月の5日の場合、毎月5日にお寺さんにお参りをしてもらいます。お仏壇の前に、家族揃って、お寺さんと一緒に読経します。疑問があることは、この機会にどしどし尋ねましょう。
月参りをしない場合、毎年の命日にお参りをしてもらうことです。
年回法要に当たる年の祥月命日は法事を勤めます。
『忌』という言葉には「死を忌みきらう」という意味があるので、浄土真宗の法要にはふさわしい表現でないとの考えを持つお寺さんがあります。その場合、○回忌でなく○回会(○かいえ)と呼ぶことがあります。
月参りにしても、祥月命日にしても、あらかじめ、お寺さんにお参りしてもらうよう依頼をします。時間の指定は難しいようです。仏法をいただくのですから、他の予定を調整し、できるだけ一日あけて、お寺さんをお迎えしたいものです。読んでもらいたいお経があるときは、お願いをします。できるだけ、家族一緒にお勤めをするようにしましょう。
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