いつの日か井川 實(東京都)
お母さん 私はいつも 待ってます
いつの日か 鏡の中に 見えるのを
いつかしら あなたのように 和(なご)やかで
かぎりなく やさしい人が 見える日は
その人の ひとみを見れば 温かく
まなざしに 光あふれて まわり明るく
いつも見る そのほほ笑みの 美しさ
つり込まれ 心豊かに 笑顔ひろがる
しみじみと 心に響く そのことば
うれしくて 慰められて わき出る涙
真心で 世と人のため 身をつくす
清らかで 正しいすがた 子等は見ている
思いやる 心をこめて さし出す手
ほどこしは かならず届く 世の隅々へ
さあどうぞ 出した寝床は やわらかく
病んだ人 疲れた人も ほっと安らぐ
気持よく 迎えてもらう 嬉しさよ
もう一度 見たい会いたい 訪ねたい人
お母さん 恥ずかしいけれど この私
七十を 迎えましたが まだ未熟です
朝晩に 鏡を見ては 思います
いつの日か あなたのように なりたいと
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